General Hydroponicsレインフォレスト 組み立て説明書

instruction_RainForest-1

レインフォレストでは、挿し木や種子から手軽に苗を育成できます。小さな苗をレインフォレストで大きく成長させることもできますし、初めにレインフォレストで苗を育ててから土に植えかえたり、ジェネラル・ハイドロポニックス製ウォータ・ファームといった他の水耕栽培の装置に移植することもできます。 レインフォレストを使うと、果樹、観賞用の草木、野菜、花樹など、驚くほどさまざまな植物を挿し木で増やすことができます。これまで挿し木では増やせないと考えられていた植物でもです。もちろん、手軽に増やした苗をレインフォレストで根を張らせ、大きく成長させることもできます。 レインフォレストの秘訣は、培養液を植物に与える際にエアロポニック水耕栽培法を利用していることです。酸素を十分に含んだ培養液が、挿し木、種子、新たに形成された根に噴霧されます。酸素に富んだ培養液が常にレインフォレストの養液タンクを循環しているので、他の水耕栽培の装置よりも根の領域に届く酸素の量がはるかに多いのです。根が酸素と栄養を十分に吸収するので、植物全体が元気に育ちます。

instruction_RainForest-2 instruction_RainForest-3 instruction_RainForest-4 instruction_RainForest-5

レインフォレスト一式の内容

排水・水位調節管つき養液タンク 17ガロン(64.6リットル) 養液タンクの蓋 根よけ軸 根よけの軸さや レインフォレストLID ボルテックス・スプレイヤー(受け皿つき) ハイドロトン ネットカップ(プラスチック製の網カップ) ココテックTMライナーとキャップ ・モデル236:2インチ(5センチ)の植え付け穴が36個 ・モデル318:3インチ(7.5センチ)の植え付け穴が18個 ・モデル66:6インチ(15センチ)の植え付け穴が6個 別売 コントローラー ジェネラル・ハイドロポニックス社では、複数のレインフォレストにつなげて使用でき、培養液の水位を自動で制御するコントローラTMも用意しています。培養液の水位を一つずつ調べる必要がなくなるので、大規模な栽培を行なうときには、たいへん便利です。

装置の組み立て方

1.播種する場合には、ハイドロトンを一晩ただの水につけてください。そのあと、丁寧に水で洗って、砂などの小さい粒子を取り除きます。 挿し木の場合には、切り口に根が生え始めるまではハイドロトンをネットカップに入れないほうがいいでしょう。あとで挿し木の苗を移植するつもりなら、ハイドロトンを全く入れずに栽培してもかまいません。 2.装置のホコリやゴミをきれいに取り除きます。 3.養液タンクの側面にある排水接続口の真上にある穴に止め具をはめ込みます。 4.別売りのコントローラーを使用する場合には、養液タンクをコントローラーにつなぎ(コントローラーの説明書を参照)、下の手順6に進みます。 コントローラーをつなげないなら、排水・水位調節管のL字部分の端を養液タンクの排水接続口に差し込みます(排水・水位調節管をやさしく押したり引いたりねじったりしながら接続口に通します)。 5.排水・水位調節管の上部を止め具にそっと押し込みます。 6.培養液を入れ、以下の「培養液」の項で説明する手順でpHを調整します。 7.養液タンクに蓋をはめ、蓋にボルテックス・スプレイヤー(以下スプレイヤー)を取り付けます。スプレイヤーの電源を入れて、作動するかどうか確認します (噴霧器は、ネットカップが入る部分の「空間上部」に液が強く噴出する仕組みになっています)。スプレイヤーの電源を切ります。 8.以下の「レインフォレストへの植え付け」の手順にしたがって準備が整ったレインフォレストに植え付けをします。

instruction_RainForest-6

I 字型接続管 T 字型接続管 L 字型接続管

培養液

モデル318のレインフォレストの養液タンクは、排水・水位調節管のいちばん上の印まで水を満たすと、およそ16ガロン(60.8リットル)入ります。 いちばん下の印までは、およそ10ガロン(38リットル)ですが、これより水が少なくならないようにしてください。養液タンクで培養液を混合してもいいですし、別の容器でもかまいません。

濃度がうすい溶液(種子、挿し木、弱い苗) 挿し木に根が生えてくるまで、あるいは苗が数枚の葉をつけるまでは、以下のような薄めの培養液を使ってください。 1.養液タンクのいちばん上の印まで蒸留水、あるいは純水、あるいは逆浸透膜の濾液を入れます(18ガロン=68.4リットル)。 2.次の培養液を入れてよく混ぜます。  水1ガロン(3.8リットル)あたりフローラ・マイクロを小さじ1/4杯 (18ガロン=68.4リットルあたり小さじ4.5杯) 水1ガロン(3.8リットル)あたりフローラ・グローを小さじ1/4杯 (18ガロン=68.4リットルあたり小さじ4.5杯) 水1ガロン(3.8リットル)あたりフローラ・ブルームを小さじ1/4杯 (18ガロン=68.4リットルあたり小さじ4.5杯) 3.培養液のpHを5.8と6.2の範囲に調整します(ジェネラル・ハイドロポニックス製pH調節キットを参照)

通常濃度(成長段階が進んだ苗や成長の早い苗) 成長段階が進んだ苗や成長の早い苗がよく成長させ生産性を再考にするには、濃いめの培養液を必要とします。 1.上記と同じように培養液を作りますが、入れる培養液の量は、  水1ガロン(3.8リットル)あたりフローラ・マイクロを小さじ1.5杯 (18ガロン=68.4リットルあたり小さじ9杯) 水1ガロン(3.8リットル)あたりフローラ・グローを小さじ1.5杯 (18ガロン=68.4リットルあたり小さじ9杯) 水1ガロン(3.8リットル)あたりフローラ・ブルームを小さじ1杯 (18ガロン=68.4リットルあたり小さじ6杯) 2.培養液のpHを5.5と6.5の範囲に調整します(ジェネラル・ハイドロポニックス製pH調節キットを参照) 培養液を以下のように加減して、栽培植物に合ったものを作ることができます。 ・野菜の生長を早めるには、グローとブルームを多めに入れます。 ・開花や結実を促進させるには、グローとブルームを少なめにします。 ・カルシウム分や鉄分を増やすには(緑黄色の葉野菜)、マイクロをわずかに増やします。 ・詳細については、培養液の容器のラベルをご覧下さい。

レインフォレストへの植え付け

レインフォレストのネットカップ1個のなかに、挿し木は1~5本植えることができます(モデル318の場合)。一つのカップに複数を植えつけたら、根が出たら、根がからまってしまう前に、苗を分けるようにしてください。大きな株や、収穫までレインフォレストで育てるつもりの作物は、ココテックのキャップの中央の穴に植え付け、カップひとつには挿し木1本だけを植えつけてください。

挿し木栽培の始め方 病気をもっていない、土のついていない新しい挿し木の枝をお使いください。緑色のやわらかい茎のものがうまくいきます。木部形成が始まっているものはゆっくり生育します。 1.ネットカップにココテックをセットしてください。キャップの穴に鉛筆を通して、加工時の余分なでっぱりを削り落としてください。 2.挿し木用の枝を適切な長さに切りそろえます。枝は、挿し木をする下部に近いところに葉節点がくるようにします。ネットカップより下の部分の長さが3.5インチ(約9センチ)(ネットカップの底から空気層へ突き抜ける)、キャップより上の部分が数インチ(数枚の葉がある)になるように切ります。キャップより下になる部分の葉はすべて取り去ります。 3.挿し木枝をネットカップに差し込みます。枝がネットカップの底を突き抜ける位置が十分に離れているようにしてください。枝がネットカップの底から1/2インチ(約1センチ)突き出ているようにします。最初の根は枝のいちばん下の葉節点から出ます。この部分が常に培養液に浸っているようにしなければなりません。 4.ネットカップをレインフォレストLIDに、しっかりとはめ込みます。使っていない穴には、噴霧された培養液の蒸発を減らすために蓋をしてください。 5.レインフォレスト装置を、温かく明るい場所に置きます。挿し木枝を植え付けたときの最適温度は20-25℃です。苗は、直射日光が当たらないけれども明るい場所に置くか、色補正されたライト、あるいは太陽光に似せたライトを苗のすぐ近くに置いてください(蛍光灯が最も効果的です。メタルハライドランプか高圧ナトリウムランプを使う場合には、加熱しすぎないように苗から離して照明してください)。 6.照明を利用するならば、照明用タイマーに接続して、通常の昼夜点灯にします。スプレイヤーに直接タイマーをセットする場合は、タイマーをつないで時間をセットして下さい。挿し木苗の生育開始時には、レインフォレストの噴霧器スプレイヤーは24時間入れっぱなしにします。根が伸びて培養液に届いたら、噴霧器スプレイヤーがときどき作動するようにタイマーを使用してもかまいません。そのとき、日中にスプレイヤーが入り夜間に切れるようにタイマーを設定します(夜間の途中で1時間ほどスイッチがONになるようにする必要があります)。 7.苗が成長するのに合わせて、養液タンクの培養液を適切な量(53.2-60.8リットル)に調整します。根が成長してネットカップの下から垂れ下がるようになるまで、排水・水位調節管の上の印まで培養液を入れます。元気な根が育ったら、排水・水位調節管の下の印まで培養液を減らしても大丈夫です。詳細は、「レインフォレストの維持管理」をご覧ください。 8.挿し木に根が生えたら、ネットカップにハイドロトンを加えて苗を支えます。ネットカップに入れる前にハイドロトンを洗って水にふやかすのを忘れないようにしてください(詳しくは「装置の組み立て方」をご覧下さい。

種子栽培の始め方 病気をもっていない、土のついていない、新しい種子をお使いください。 1.ハイドロトンを水道水で洗い、一晩水につけておいたものをネットカップにいっぱいに入れます。 2.地面に蒔くときと同じようにハイドロトンの上に種子を蒔きます。種子をうすく覆うようにハイドロトンを被せます。 種子の多くは、表面からハイドロトン1個分の深さに蒔かれることを好みます。大きな種子は、もっと深く蒔き、もっと小さなものは表面近くに蒔くほうが良いこともあります。極めて小さい種子の場合には、小さなナイロンの布か、水を吸収しないなにか別の素材の布の上に種子を置いて、ハイドロトンの表面直下に蒔きます。 3.ネットカップをレインフォレストLIDに、しっかりとはめ込みます。使っていない穴には、噴霧された培養液の蒸発を減らすために蓋をしてください。 4.レインフォレスト装置を、温かく明るい場所に置きます。 培養液が温かい方が芽生えは早く成長します(24-26.5℃)。装置を温かい部屋に置くか、養液タンクを加温器の上に置いてください。装置は、直射日光が当たらないけれども明るい場所に置くか、色補正されたライト、あるいは太陽光に似せたライトをすぐ近くに置いてください 5.照明を利用するならば、照明用タイマーに接続して、通常の昼夜点灯にします。スプレイヤーに直接タイマーをセットする場合は、タイマーをつないで時間をセットします。 種子が発芽したら、スプレイヤーが1時間入り1時間切れるという状態を24時間繰り返すのが好ましいです(必ずというわけではありません)。根が伸びて培養液に届いたら、挿し木の手順の6に示したどの設定でもかまいません。 6.苗が成長するのに合わせて、養液タンクの培養液を適切な量に調節します(詳細は、「レインフォレストの維持管理」をご覧ください)。

レインフォレストの維持管理

培養液の水位を保つ 培養液は、植物の蒸散や呼吸によって少なくなっていきます。早く大きく成長する作物を育てると、養液タンクの培養液の減り具合は早く大きくなります。養液タンクを毎日点検するか、コントローラーを利用します。

培養液の水位は、つねに排水・水位調節管につけられている上の印と下の印の間にあるようにします。暖かくて乾燥しているときには、適切な水位にするのに必要なだけ真水を加えます。涼しくて湿気が高いときには、水ではなく薄い培養液を加えます。水や培養液を加えたら、よく撹拌してpHを調整します。

培養液を全部入れ替える 少なくとも1ヵ月に1回は培養液をすべて交換します。もしレインフォレストの培養液消費量が1日あたり1ガロン(3.8リットル)を超えるようなら、培養液の交換を2週間に1度にしてください。培養液消費量が1日あたり2ガロン(7.6リットル)を超えるようなら、培養液を毎週交換してください。

レインフォレストで育てた苗を移植する レタスのように成長の早い作物は、レインフォレストで収穫まで育てることができます。なかには観葉植物のベンジャミンのように何年もレインフォレストで元気に生育するものもあります。

寿命が長く、大きな植物は、レインフォレスト装置で栽培を始めたのちに地面やウォーター・ファーム(大きな、寿命が長い植物のためにジェネラル・ハイドロポニックス社が開発した装置)に植え替えることもできます。

移植するときには、絡まりあった根をほどいたり切っったりして株を分けます。根が大きく発達している場合には、ネットカップを切り裂きます。たとえば1年生作物のように寿命が短い植物は、ネットカップの苗を移植します。ネットカップ内で根が大きく成長して抜けないときには、ネットカップを切り開き、根を切って、その区画から株を分けます。

新たに栽培を始める前の準備 栽培が終わって次に栽培を始める前に、レインフォレスト装置の水を抜いて分解します。養液タンク、排水・水位調節管、ネットカップ、蓋、噴霧器、ハイドロトンを、薄めた塩素系漂白剤溶液(1ガロン(3.8リットル)あたり1/2カップ)で洗います。よくすすいだのちに再び組み立てます。こうすると、装置の殺菌になり、藻類の繁殖や病気の発生率を減らすことができます。

作動しなくなったら 噴霧器の噴出口に詰まった培養液の塊や植物の破片を時々取り除く必要があるかもしれません。その方法は、 1.装置の電源を切り、蓋に取り付けてある噴霧器スプレイヤーを取り外します。 2.噴霧口に水を強く吹きつけてゴミを取り除きます。 3.ボルテックス・スプレイヤーを装置の蓋に元通りに取り付けます。スプレイヤーの電源を入れます。

噴霧器が前触れなく止まってしまったら、すぐに次の処置をしてください。 1.電源コードがきちんと接続されて、コンセントも電源が通じていることを確認してください。 2.スプレイヤーが数分のうちに作動しない場合は、培養液か水を養液タンクにたっぷりと加え、ネットカップの底が水につかるようにします。こうすることで、苗が枯れるのを防げます。 3.スプレイヤーの故障が考えられる場合は、代理店かジェネラル・ハイドロポニックス社に問い合わせをしてください。

植物も、他の生き物と同じように、さまざまな病気にかかります。作物が病気にならないようにするためには、装置をいつもきれいに保ち、作物によって生育環境(光、温度、湿度、換気など)を変えるようにします。植え付けはきれいな種子や挿し木を使ってください。植物が病気にかかったと思われる場合は、適切な参考書を読んで対処するか、農業支援機関に電話をして相談してください。

レインフォレスト用別売品

ジェネラル・ハイドロポニックス社では、レインフォレスト用の支援部品・交換部品として次のような製品を販売しています。 ココテックライナーとキャップ レインフォレストLID 複数の装置を管理するコントローラー 培養液 小容量・大容量 各種 pH調整キット、pH調整液 ネットカップ ハイドロトン ボルテックス・スプレイヤー

ご意見をお待ちしています レインフォレスト水耕栽培装置をご利用いただき、ありがとうございます。ご満足いただけたかどうかなどのご意見は、これからの製品開発におおいに参考になります。改良点や提案など、どのようなささいなことでも構いませんので、ぜひお知らせください。

ブログに戻る